投資豆知識

新興市場は狙い目?激しい株価の変動をどう見るべきか

第一部や第二部市場に対して、大企業ではなくベンチャー企業が多いのが新興市場です。新興市場には、東証では成長性が高く可能性を有する企業が上場するマザーズや、信頼性と革新性や国際性のある企業が上場するスタンダードに加えて、ビジネスモデルや技術性に特色のある企業が上場するJASDAQなどがあります。これらの新興市場の銘柄は株式の発行数が少なく、その分人気が出ると直ぐに株価が乱高下しやすいという特徴があります。

 

株価の変動が大きい新興市場

 

新興市場に上場している企業は将来の可能性を秘めた企業が多く、上場してくる企業も将来の成長のために株式を発行し、資金作りに役立てています。そのために株式の発行部数は一部や二部市場に比べて最初は少ないため、大きな出来高が伴わなくても1回の売買で大きく株価が変動してしまう傾向があります。特に株価に影響するような材料が出ると、一気に株価が動きます。例えば新技術などを開発したとか業績の良さから株式分割をするなどのニュースには、投資家も敏感に反応します。投資家は反応して株価も上がり売買高も増えると、それが価格変動の大きさにも反映されることになります。

 

新興市場では損切りのタイミングが重要

 

新興市場では株価の変動が大きいだけに、1円単位の変動ではなく数十円単位の変動も珍しくありません。そのため一部市場と同様な感覚で損切りラインを設定していると、そのラインで止まらずにいきなり大きな下落となり、ストップ安になる恐れもあります。また逆のケースもあって信用取引の売りで入った場合にはストップ高になることもあり、まさに株価が青天井になる恐れもあります。そこで新興市場では、損切りのタイミングは早いに越したことはありません。 売買高をこまめにチェック!売れないリスクを回避 新興市場は株式の発行数が少ない銘柄が多く、いったん売買の活況が止まると、思い通りの株価で売買をすることができなくなってしまいます。そこで売買の出来高ができている間に、手じまいをしないと売れ残って大きな損をするか、または塩漬け株になってしまうので要注意です。

 

乱高下に備えてリスクを分割

 

株価の変動が大きい新興市場で、かつ株式の発行数が少ない銘柄も多いので、1銘柄だけを集中的に買うには大きなリスクが伴います。そこで新興市場における株式投資では、一部や二部市場よりも更に分散投資を心がけることです。また1銘柄では少ない株数に抑えて、その分銘柄数を複数持ち、いつでも手じまいができる体制を維持しておくことが大切です。そして利益の出ている銘柄は手堅く利食い売りをし、損切りでは最小限の損に抑えて、利益確定と損失の相殺を図りトータルの利益を確保していくべきです。

 

まとめ

 

新興市場では一部上場や二部上場と異なり株式数が少なく、株価の変動が大きいということを常に頭に入れながら、投資をすることを心がけるべきです。また投資をする際には分散投資を心がけて、利食いと損切りを小まめに行いながら利益管理をしていくことが大切です。また常に情報収集と市場の分析も忘れないことが、新興市場だけでなく株式投資には必要だと肝に銘じておくべきです。